2度目の甲子園、、、ならず(1989年)
この時に甲子園で出場したメンバーにはエースの竹内を含め、同級生が4人いたので、彼らが3年になる時には、また甲子園に行けるだろうと思っていた。
高校2年の時に達成できなかった甲子園1勝という目標に向かって高校3年の夏の甲子園予選が始まった。
(といっても俺は野球部ではないので、ただ見てるだけですがw)
本荘高校はシード校ではなかったものの、4試合中3試合を完封したエース・竹内の活躍もあって勝ち進み、準決勝進出。
準決勝で選抜に出場した秋田高校と対戦することになった。
前年と違い、この年は準決勝から全校応援。
当然、全校応援に参加し、八橋球場を目指した。
試合は本荘高校の先攻で開始されたが、本荘高校の初回の攻撃は無得点。
前年の決勝戦と同じく竹内は立ち上がりを0点に抑え、味方の援護を待つが、先制したのは秋田高校。
しかし、3回裏に1点を先制された本荘高校はすぐに反撃。
4回表に4番で主将の熊本のホームランなどで3点を奪って逆転すると5回表に2打席連続となる熊本のソロホームランで4-1とリード。
これにはシビれた!!
試合が終盤の7回に入り、秋田高校も反撃を開始。
疲れの見えてきた竹内から7回裏に2点、8回裏に2点を取り、5-4と再逆転に成功。
本荘高校は9回表に1点以上取らないと負けてしまう。
後がない本荘高校は必死に食い下がり、なんと9回表に2点を奪い、6-5と再々逆転に成功!!
スタンドは歓喜で沸いた!!勝てる!!勝てるぞ!!
本荘高校の誰もがそう信じていた。
そして、興奮冷めやらぬまま、9回裏のマウンドには控え投手の佐々木謙一(後にTDK)が上がり、竹内は一塁へ。
佐々木は二死を取るも、ランナーを出してピッチャーは再び竹内に交代。
相手打者は4番の小塚。
前の打席でホームランを放っている強打者だ。
エースと4番の対決。試合を決めるのにこれ以上ない場面だ。
本荘高校の勝利まであと一人、本荘高校スタンドからの大声援を受けて、竹内が投げる。
何球目かは忘れたが、竹内がボールを投げる寸前に、俺は手に持っていたものを落としてしまい、拾おうとしてグラウンドから目を逸らしてしまった。
その時だった
カキーンという音が響き、顔をあげるとボールがレフトのはるか頭上を飛んでいる。
ボールは本荘高校の生徒たちの前を通過し、八橋球場のレフトスタンド場外へ消えていった。
秋田高校に土壇場でサヨナラ逆転2ラン場外ホームランが飛び出し、7-6の再々々逆転で秋田高校が決勝に進出した。
勝利まであと1人だったのに逆転されてしまい、放心状態だった。
そして決勝に進出した秋田高校は経法大付属に10-4で敗れ、1989年の甲子園には経法大付属が出場。
この年の経法大付属は1年生エース・中川申也を擁して甲子園でベスト4に進出した。
この時の経法大付属の活躍を見て、
あの時、本荘高校が秋田高校に勝っていればどうなったんだろう?
決勝で経法大付属にも勝って甲子園に行っていればどうなったんだろう?
としばらく妄想していた....
高校2年の夏に果たせなかった(といっても俺はスタンドで見てただけですがw)甲子園で1勝という夢は未だに忘れていません。